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2010年4月

2010/04/25

本感想:安部一族・舞姫(森鴎外)

私の読んだ新潮文庫のものには、表題の二作の他に「うたかたの記」「鶏」「かのように」「堺事件」「余興」「じいさんばあさん」「寒山拾得」が収録されていました。

「舞姫」と「うたかたの記」はドイツが舞台のお話なのですが、古文調の文体で書かれていて、なんとも読んでいて不思議な感じ。だって、金髪美少女のセリフが「我は~」とか「~したまへ」とかになっているのですもの。

そんなに多くの作品を読んだ訳ではないのだけれど、鴎外さんは日本があまり好きではないのかしら?と思いました。何て言うか、他の日本が舞台のお話には、どこかしら皮肉めいた部分があるけれど、このドイツが舞台の作品にはそれが無いように感じたのですよね。美しくも悲しいお話と言う感じです。

「安部一族」をはじめとする歴史小説は、なんとも昔の武士のものの考え方にはついていけないわ、としか思えませんでした。私はもともと殉死かを格好いいと思えるたちではないので…。あと、武士の意地とかも理解できない。忠節とかいいなって思わなくもないですがね。

「かのように」が結構好きです。ちょっと小難しくて、じっくり読まないとワケわからなくなりますが…。終わり方がとても印象的でした。

2010/04/17

本感想:続巷説百物語(京極夏彦)

「巷説百物語」よりさらに話が複雑になり、仕掛けも大掛かりになって、読みごたえのある一冊でした。

今回はずっと百介さんの視点でお話が語られてます。そして、又市一味それぞれの過去も明かされていき、なんかより深く足を突っ込んじゃったような感じがしてくる。まあ、百介さんは確かに、又市一味に深く足を突っ込んじゃってるんですけどね。

「巷説」は一つ一つのお話が独立していたけど、「続巷説」は前の話に後の話の伏線が張られてて、それぞれの話が「七人みさき」という話に繋がっていく感じです。

スケールはどんどん大きくなっていくし、話が複雑に絡みあっているし、気になって一気に読み終えてしまいました。

2010/04/10

本感想:夏姫春秋 上(宮城谷昌光) 

私の地元、蒲郡の作家さんと言うことで、気にはなっていたけれど、やっと今になって読んでみました。

歴史物はだいぶ前に吉川さんの「三國志」を読んだ時、あまりに話がややこしくて、内容がよく頭に入ってこなかったものだから、それ以来ちょっと敬遠していました。けど、「夏姫春秋」は意外と読みやすかった。

あまり時系列にこだわらない書き方がされている感じで、夏姫とその周辺の人物に話の重点がおかれていて、各章ごとにある程度関係のあるエピソードをまとめて描かれているので、感情移入しやすいかも。

私は夏姫のお兄さん子夷がけっこう気に入っていたので、上巻で亡くなってしまって少し残念。

宮城谷さんは登場人物に同情的というか、客観的に史実を語るのではなく、人物の心情もおもんばかった書き方をするなぁと思いました。そんなところが、私には読みやすかったのかもしれません。

2010/04/03

本感想:ヰタ・セクスアリス(森鴎外)

タイトルを訳すと「性欲的生活」

発表された当時はポルノグラフィだと言われ、この作品を載せた雑誌は発刊禁止になったそうだけど、今じゃこれくらいの性的描写なんて全然良心的な範囲な気がする。固い時代だったんだなぁとしみじみ思います。

性的な事を、上手く遠回しな表現で書いてあるなぁって、感心してしまいました。現代の自分には、全然卑猥な感じがしなかったですけどねぇ。

学生時代の寄宿舎生活の様子なんかは、読んでいて楽しかったです。

自叙伝的な小説らしいけど、すごく客観的に鴎外さんは自分の事も周りの事も見てる。淡々とした語り口がユーモラスでした。

学校の教科書で「舞姫」読んだ時とは、ずいぶんとイメージが違う。鴎外さんってすごく堅苦しい真面目な人かと思っていたけど、そんな事なかったのですね。

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